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Googleプライバシーサンドボックスを解説:次世代のモバイルマーケティングのためのヒント

2023年秋、GoogleがChromeユーザーにウェブ向けのプライバシーサンドボックスのAPIを公開しました。今後リリースが予定されているAndroid向けのプライバシーサンドボックスに先立ち、AdjustとGoogleでは、ウェビナー「Googleプライバシーサンドボックスを解説:次世代のモバイルマーケティングのためのヒント(英語)」を開催しました。ウェビナーでは、AdjustのコネクテッドTV・新規チャネル部門ディレクターのハイスベルト・ポルス(Gijsbert Pols)がモデレーターを務め、GoogleのAndroid戦略パートナーシップ部門ビジネスディベロップメントマネージャーのケリー・ギーシェン(Kelly Gieschen)氏が豊富なインサイトを基に、プライバシーが重視される新時代のデジタルマーケティングで取り入れるべき戦略について解説しました。

ウェビナーの動画やポイントは下記よりご覧いただけます。

1. プライバシー重視の時代における透明性と企業の対応

個人データがどのように管理されるのか透明性を求めるユーザーの声が高まる昨今、インターネット上のプライバシーやユーザーのアクティビティ(行動)の計測はますます関心を集めているテーマです。欧州でのデジタル市場法(DMA)やデジタルサービス法(DSA)の施行や、他地域でのインターネットにおける消費者のプライバシーに関する規制強化などを受け、より高い安全性と透明性がある広告を展開するための新たな対応が求められます。

Androidデバイス向けの広告配信やパフォーマンス計測を行うアプリ開発者は、GoogleのAndroid向けプライバシーサンドボックスを考慮することが求められるなど、企業はプライバシーに関する変更点に適応し、今後のユーザープライバシー対策に備えなくてはいけません。

2. プライバシーサンドボックスは共同作業によって構築される新たなソリューション

ギーシェン氏は「プライバシーサンドボックスにより、企業はプライバシーを優先しながら、ビジネスを継続的に成長させることができる」と言います。新たなシステムの設計にあたり、Googleではプライバシーサンドボックスが広告主と開発者のニーズに応えたソリューションとなるように、業界のエコシステム全体からのフィードバックを反映させるための期間を開発工程に組み込みました。その一環として、2023年2月にはAndroid 13のデバイスを対象に段階的なベータ版リリースが行われました。Adjustも初期段階のテスター(英語)としてベータ版に参加しました。

Googleでは、主要な計測パートナーとの連携によるフィードバックや、プライバシー重視のソリューションに対する開発者の見解を取り入れ、継続的にプライバシーサンドボックスの設計やロードマップ(工程表)に活かしています。

3. プライバシーサンドボックスがアトリビューションと計測に与える影響

ギーシェン氏によると、Android向けプライバシーサンドボックスのためのAttribution Reporting API(ARA)は、クロスアプリ識別子がなくとも機能するように設計されているため、今後は特定のユーザー行動に関する確定的なシグナルはなくなります。つまりプライバシーサンドボックスによって、アトリビューションを行う上で個々のユーザーデータに依存する必要がなくなるということです。

Android向けプライバシーサンドボックスによるアトリビューションにおける3つのポイント:

  1. キャンペーン開始前に、重視する指標を定義する必要があること。
  2. プライバシーを保護するために、Attribution Reporting API(ARA)のレポートには構造的制限、ノイズ(不要な情報)、遅延などが含まれること。
  3. アトリビューションレポートが、Android 13のデバイスで90%まで上昇したこと。

プライバシーサンドボックスに関する疑問は、Adjustにご相談ください。

AdjustはGoogleと密に連携してAndroid向けプライバシーサンドボックスをテストし、Attribution Reporting API(ARA)を実装してインストールやイベントに関する集計データの受け取りに成功しています。Adjustが構築したテスト用フレームワークなら実際のデータを使わずとも運用テストを行うことができるため、使用することで気づくプライバシーサンドボックスに関する疑問を解消することができます。

4. Android向けプライバシーサンドボックスに関するアドバイス

iOS 14.5のリリースにより、AppleのAppTrackingTransparency(ATT)に遵守したSKAdNetwork(SKAN)による集計データを把握するためのプライバシーを重視するアトリビューションと計測ソリューションが開発されるなど、業界は大きく変化しました。

プライバシーを重視する時代は広告業界が進むべき方向性であり、複雑さの反面、より大きな革新の機会を生み出します。プライバシーサンドボックスを自社のニーズに適応させて目標を実現するために、MMPと連携して、この新たなシステムに関する理解を深めましょう。

ケリー・ギーシェン(Kelly Gieschen)氏

Google Android戦略的パートナーシップ部門 ビジネスディベロップメントマネージャー

プライバシーサンドボックスに関するGoogleからのアドバイス:

  1. すでにプライバシーサンドボックスに関わるテストや開発を行っている、Adjustなどのモバイル計測パートナー(MMP)と連携する。
  2. 重要なユースケース(利用目的)を特定してAndroid向けプライバシーサンドボックスソリューションに照合し、設計に組み込んで機能するかを確認する。
  3. キーパフォーマンス指標(KPI)に優先順位を付け、プライバシーサンドボックスがそれを提供できるようにする。
  4. GoogleのAndroid開発者向けサイトにアクセスし、開発者向けガイドや今後追加される予定の機能などを確認する。

先進的な計測パートナーをお探しの場合は、ぜひAdjustの計測&分析プラットフォームをご利用ください。AdjustはGoogleなどの業界大手のテック企業と連携し、クライアントがアプリマーケティングを成功させるのに必要なソリューションを提供しています。今すぐデモにお申し込みください

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